第七話~お金儲けの真髄とは?

【お金を追いかけると
お金も人も離れていってしまう秘密】

について今回は書いて行こうと思います。

私は商売をしていた父に散々言われて来ました。

「お金を追いかけるな、お金は逃げて行くから、良い仕事をしろ、人が付いてきて結果、儲かるから」

私の父は決してお金持ちでは無かったのです。

確かにお人好しで良い人でした。そして多くの人に慕われ、多くの人の役に立ち、父のアドバイスや提案で多くの人が億万長者になりました。

私はいつもお人好しですぐに騙される父の事を「そんな事を言っているから儲からないのだ、俺ならもっと上手く儲ける事ができる、絶対に父を超えてやる、そして俺の事を認めさせてやる」
と心の中でずっと思って生きてきました。

でもその考えは間違いだったのです。それを父の死で思い知らされたのです。

父は52歳の若さである日突然この世を去りました。

私は当時23歳。
世界最大の製薬メーカーの日本法人にてNo.1の成績を上げていたトップセールスマンでした。
いわゆる、エリートサラリーマンという訳です。

一番になる為に寝る間も惜しんで働いていました。そんなある日、ポケベル(ポケベルの時代)が鳴りました。

会社へ電話をすると母からの緊急コールでした。「父危篤すぐ帰れ」というやつです。

実はその数ヶ月前に父から生まれて初めての電話が有りました。23歳、生まれて初めて父から電話を貰ったのです。
正直で厳格な父の言う事が、子供の頃の私には理不尽にしか思えませんでした。私は愛されていないし、私は必要のない子供だと感じて育ちました。

だから
父を見返したいからこそ、仕事も頑張っていたのだと思います。

そんな認められたい、見返したい父からの、生まれて初めての電話の内容は「大阪へ帰って来い、一緒に仕事をしよう!そしてベンツを買おう!」車好きでメルセデスに当時憧れていた私を知っていたのでしょう?
今考えると私の好きなものも父は把握してたのです。

物心ついた頃からずっと父に反抗して来た私は父に向かって電話で
「はっ?何で俺があんたと一緒に仕事をしないといけない?俺は今の会社で出世して必ず社長にまでなってやる!」冷たくあしらい電話を僅か数分で切ってしまいました。

あれが最初で最後の電話で父と話す事の出来る最後の瞬間になるなど、想像もしていませんでした。

母からの電話の次の日、長崎県に居た私は飛行機に飛び乗り、大阪の父が搬送された病院の前に立っていました。

何時間ものあいだ病院の前から中に入る事が出来なかったのです。
あの電話をずっと後悔していました。
・・・私は現実を知るのが怖かったのです。

意を決して中に入るとそこには
泣き崩れた弱々しい母がいました。そして医師から父は既に脳死状態で助からない状況である事を告げられました。

借金も多く、法人化して間もない父の会社を引き継ぎ母を救うのは当然だと、すぐに決断をしました。そして会社を辞める事を上司に伝えた私がそこに居ました。

上司は止めてくれました。それだけではなく、何とその上の凄く偉い人まで私を引き留めてくれたのです。
「おまえはこの会社の宝だ」そう上司たちに言われて涙が溢れました。人に必要がないと言われた事はありますが、必要とされた事など私の記憶には無かったのですから。
その当時はw

こうして私は亡き父の会社も借金も引き継ぐ事を決断し大阪へ戻ってきました。トラックの運転手から起業家としての道をスタートさせたのです。

父が亡くなった後、私はまず、父がお世話になったお客様のところへ引き継ぎの挨拶に伺いました。
その時、億万長者の父のお客様たちは皆、私にこう言ったのです。

「私はあなたのお父さんのお陰で成功しました。だから今度は私があなたを助けます」

これは私にとって衝撃でした。

何故ならば私の父は
成功していなかったのです。

成功している父であったとしたら、その収入や事業の規模で父を超える事を実感できるでしょう。

色々な事が理解や納得出来たかも知れません。

しかし
私の父は決して成功してはいなかったのです。

私は
「どうやって父を超えたら良いのだろうか? 」
その言葉を聞き呆然と佇む私がそこに居たのです。

私は絶対に越えられない見えない大きな十字架を背負わされた様な気持ちになったのでした。

そこから私は亡き父の亡霊と見えない途方もない戦いが始まったのです。

フェラーリもメルセデスもアウディもBMWも家や船や高級時計。

私は全てを叶えました。どうだ!俺はやったぞ!という気持ちは確かにありました。

多くの方にスターの様にまるで芸能人の様な扱いをされたのです。

しかし、
私の心が幸せを実感する事は なかったのです。

いつも心は寂しく
そしていつも
恐怖に満ちていました。
この辺りの詳細は割愛しますが

私はその時に気付いたのです。

お金というのは
「手段」であって
「目的」ではなく、それをいくら稼いだところで、目的が不明瞭では決して心が幸せで満たされることがない事を。

そしてお金に感情がある事が理解出来たのです。

儲かれば何でも良いのではない。
儲けるには美学が必要だという事を。

相手を幸せにする
対価の例がお金であって、
お金の流れには、
そのお金を放った人の、
感情を背負って
お金は自分のところへやって来るのです。

つまり
ストレス発散でお金を使った人からお金を得ると、そのお金は自分のストレス発散という手段で、また出て行くのです。

入ってきた【感情】と
出て行く【感情】は常に同じです。

これは法則なのです。

だから
宝くじで当選した人のほとんどが
不幸になってしまう。

これは当然の出来事なのです。

宝くじが当たらなかった人の
怨み妬みを背負ってお金は当選した人へ入ってきたわけですからね。

考えるだけでも恐ろしい事なのです。

ネットワークビジネスはいかがですか?

儲かるからと勧誘され、高くて欲しくもない不必要な製品、サービスを買わされ、時に誉められ、時にはズレていると貶められる。

アップラインから『だから成功出来ないのだ』と人格否定され、時間も友達も、時には家族さえ失い、それも自分の責任だと言われ、上手く行く方法も見つからない。
夢も希望も、光さえ失い、出口の見えない真っ暗なトンネルに佇み、ただ時間だけが過ぎ去って行く・・・・

常に努力していない私が悪いんだ
と思いながら。

この感情を背負った「お金」が入ってくると考えた時、何を感じますか?

だから
ディストリビューターの連鎖でお金が入る仕組みがダメなのです。
あなたにその仕組みそのものが絶対に幸せになれない事に気付いて欲しいのです。

そこに純粋な消費者が存在して、その消費者に価値を提供して、消費者に喜んで頂いている状態。それを叶えて、初めて幸せになれるお金となるのです。

それこそがビジネスの大前提なのです。

関わる全ての方の幸せを考えないとビジネスは成立しないのです。
そうしないと世間には認められないのです。
いつか世間の人に認められる物ではありません。永久に認められず、永遠に不安な毎日が続くのです。

お金儲けだけが
幸せではありません。

全ての人にはそれぞれの価値観があります。あなたに心の中にもあなただけの価値観が存在します。

その価値観に沿った価値の提供こそ、その価値観に沿った生き方こそ唯一の幸せへの道だと私は確信しています。

価値観を無視したまま、お金を追いかけると、一瞬、儲かったとしてもそれは権利収入どころか永続に手にする事は困難を極めます。

それどころか、

不幸な感情を背負ったお金など、あなたは欲しいと本当に思いますか?

それを受け取る覚悟はありますか?

もしあなたが
ネットワークビジネスで儲かってなかったとしたら、それはもしかしたら良かった事かもしれませんよ?

それはきっと
幸運な事なのです。

お金の理論を知らずにお金儲けをすると、全てを失ってしまう可能性すらあるのです。

世界の億万長者は【稼ぎ方】のみならず、お金の【使い方】をも学んでいるのです。お金の怨念を浴びる事なく、幸せに暮らす術を知っているのです。

お金を儲ける事よりも、どの様に周りの人を幸せにするのかを考えた方が幸せへの近道に違いないのです。

その様な大きな志を持つ事はできませんか?

それであれば、
まずは周りの人を楽しませるのは
いかがですか?

もしくは、
まずはどの様な状況や環境でも楽しめる自分になれば?

お金儲けをする前に、自分の心のあり方を変えてみると良いのです。

それだけでもワクワクして天を味方に付けることができるかも知れません。

今日生きている喜び
今日、食事が出来たありがたさ
布団の上で寝られる奇跡
毎日、仕事がある感動

毎日、毎日が奇跡である事に感謝しながら、今生きているのは、先祖が繋いでくれた奇跡だと噛み締めながら生きる。

起きて感謝
1日に感謝をして寝る
その様な人生はいかがですか?

次回は

ネットワークビジネスで流行った「金持ち父さん貧乏 父さん」について検証して行きたいと思います。

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