こんにちは。元マルチの帝王で、現在はIT企業を経営している薬剤師、垣内です。
ネットワークビジネスに関わっている皆さん、薬機法で悩んでいませんか? 薬機法は複雑で、私も全てを完璧に覚えているわけではありません。しかし、元トップセールスマンとして、薬機法違反でつまづかないための知識を皆さんと共有したいと思います。
💡今回のポイントは6つ!
1. 薬機法とは? 知らぬ間に違反…なんてことにならないために
薬機法は、以前は薬事法と呼ばれていましたが、2014年に改正され、現在の名称になりました。正式名称は
「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」です。
少し長いので、簡単に説明すると、
医薬品、医療機器、化粧品、サプリメントなどの品質、効果、安全性を管理し、消費者が安全に利用できるようにするための法律です。
医療機器というと、MRIや手術器具などを想像するかもしれません。しかし、ピンセットや体温計も医療機器に該当します。
ライフウェーブのパッチのような商品も医療機器として承認を受けています。
2. 効果・効能は謳える? 56ワードだけが鍵!
薬機法で最も誤解しやすいのが、効果・効能に関する表現です。
「効果・効能を謳ってはいけない」と思っている方が多いのではないでしょうか?
実は、ある条件を満たせば表現することができます。
その条件とは、56ワードに限定することです。「薬機法 56」で検索すると、
認められている56ワードを確認できますので、必ずチェックしてください。
例えば、髪の毛に関する製品であれば…
- 正常にする(洗う):つまり「髪を洗う」こと。「汚れをしっかり落とす」も問題ありません。
- 頭皮の不快臭を抑える:加齢臭対策など。「頭皮環境を清潔に保つ」も適切な表現です。
- 頭皮・毛髪を健やかに保つ:育毛効果を連想させたいところですが、この表現にとどめましょう。「毛根を活性化」などは不適切です。
- ハリ・コシを与える:「ボリュームアップ」などはNG。「しっかりとした髪に」と表現しましょう。
- 潤いを与える・保つ:パサつきを抑える効果。「天使の輪ができる!」「サラサラヘアに」は不適切です。「うるおいのある髪に」はOKです。
- しなやかにする:「指通りなめらかに」は避け、「まとまりの良い髪に」と表現しましょう。
- 櫛通りをよくする:具体的な使用感の表現で、問題ありません。「絡まりにくい髪に」もOKです。
- 艶を与える・保つ:ツヤのある髪をアピールしたいところですが、直接的な表現は避け、「自然なツヤを与える」のように表現しましょう。
- ふけ・かゆみを取る:「フケ原因菌を殺菌」は不適切です。「フケ・かゆみを防ぐ」はOKです。
- 水分・油分を補い保つ:乾燥対策。「乾燥肌に最適」ではなく、「乾燥を防ぐ」と表現しましょう。
- 切れ毛・枝毛を防ぐ:ダメージケア。「ダメージを補修」ではなく、「枝毛を防ぎ、切れ毛を予防」と表現しましょう。
- 髪型を整え、保持する:スタイリング効果。「一日中崩れない」ではなく、「ヘアスタイルをキープ」と表現しましょう。
- 髪の紫外線を防止する:UVケア。「紫外線から守る」もOKですが、「紫外線をカット」は不適切です。
上記以外の表現は認められていません。「髪が生える」「ハゲが治る」などは絶対に言ってはいけません。
皮膚、爪、香り、口臭…全て56ワードが定められています。これ以外の表現は使用できません。
最近、タレントがCMで宣伝している商品でも、薬機法違反をしているものがあります。特に肌のケア商品は注意が必要です。
具体的なNG例
- 「肌は5層構造で…」「5層全てにアプローチ」:肌は3層(表皮、真皮、皮下組織)です。5層構造などは虚偽です。
- 「真皮まで届く!」:化粧品が届くのは表皮まで。「浸透力抜群!」も不適切です。
- 幹細胞コスメ:「シワが消える!」「若返る!」:幹細胞は化粧品に配合される段階で死滅しており、
ほとんど含まれていません。
また、コラーゲンやヒアルロン酸などの有効成分もほとんど含まれていないことが多いため、
成分表示をよく確認しましょう。「エイジングケア」は問題ありませんが、過度な期待を抱かせる表現はNGです。 - 「様々な成分が浸透して毒素を排出」「この化粧品は浸透するから良い」:表皮にはバリア機能があり、
500ダルトン以下のものしか通過できません。 - 「化粧品でシワが改善!」:一時的にシワが目立たなくなることはあっても、根本的な改善は不可能です。「肌にハリを与える」はOKです。
表皮には常在菌が存在するため、保湿ケアが重要です。保湿をしっかり行えば、高価な化粧品は必要ありません。
3. サプリメントの注意点 成分、剤形、用法・容量、効果…全てが重要!
サプリメントで重要なのは以下の4点です。
- 成分:日本で認められていない成分があります。例えば、ホルモン剤などは日本ではサプリメントに使用できません。
アメリカでは許可されていても、日本では使用できない成分もあるので注意が必要です。成分表示は必ず確認しましょう。 - 剤形:錠剤、カプセル、粉末など、様々な剤形がありますが、「この剤形だから吸収が良い!」といった表現はできません。
- 用法・容量:1日に何回飲むか、食前・食後かなど。「食前に飲むと効果抜群!」なども不適切です。
- 効果:これが最も重要です。「このサプリで病気が治る!」といった表現は絶対にNGです。病名を挙げることも避けてください。
事例
- マルチビタミン:「健康維持に!」はOKですが、「病気を予防!」はNGです。
ちなみに、マルチビタミンは様々なビタミンやミネラルを配合していますが、
大規模な疫学調査で効果がないことが証明されています。
特定の栄養素を補給したい場合は、単一成分のサプリメントを選択する方が効果的です。 - 濃縮野菜ジュース:「野菜不足の解消に!」は問題ありませんが、「生活習慣病を予防!」は不適切です。野菜に含まれる栄養素の説明はOKです。
専門家は、家族の病歴、過去の病気、生活習慣、食生活をヒアリングし、
何が原因で不調が生じているのかを科学的に分析し、
食生活改善のアドバイスを行います。
薬もサプリメントも、できる限り少ない方が良いでしょう。
治療が必要な場合は、必ず医療機関を受診してください。
「医者に行くと病気になる」といった誤った情報は信じないでください。
4. 薬機法違反事例 SNSでの発信は特に注意が必要!
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「シミが消える」「シミが薄くなる」:NG。「日焼けによるシミ・そばかすを防ぐ」はOKです。
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体験談:「私、この化粧品を使用してシミが消えました!」:体験談であっても、商品の効果として受け取られる可能性があるためNGです。
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インスタグラム:「効果があった!」「ビフォーアフター」:ステルス広告とみなされる可能性があります。「PR」表記が必須です。「#提供」「#sponsored」も忘れずに記載しましょう。
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「ニキビが治る」「ニキビ跡が消える」:NG。薬用化粧品でも「ニキビを防ぐ」までです。
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「アンチエイジング」「若返る」:NG。「年齢に応じたケア」はOKです。
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「肌が明るくなる」「美白」:NG。薬用化粧品であれば「メラニンの生成を抑えてシミ・そばかすを防ぐ」はOKです。
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「小顔になる」:NG。「スッキリとした印象に」はOKです。
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「肌荒れが治る」「肌荒れが改善される」:NG。「肌あれを防ぐ」「肌を健やかに保つ」はOKです。
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「敏感肌専用」「アトピー肌専用」:特定の肌質に限定するのはNG。「すべての肌タイプに」であれば問題ありません。
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「最高の」「究極の」「No.1」「業界初」:根拠がなければNGです。
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「安全性は確認済み」「副作用なし」:NG。「安全性が確認されていないため、妊娠中の方はご使用をお控えください」はOKです。
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「医師推奨」「薬剤師推奨」:個人が使用している分には問題ありませんが、商品を推奨することはNGです。
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「肌の疲れを取る」「疲れた肌に」:NG。「健やかな肌に」はOKです。
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「肌の奥深くへ浸透する」:NG。「肌になじむ」はOKです。
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「副作用の心配なし」「好転反応なので心配ありません」:副作用を否定したり、好転反応を謳うのはNGです。
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「新成分配合」「革新的な成分」:発売後12ヶ月間は表現に注意が必要です。「〇〇成分配合」はOKです。
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「傷んだ髪が再生する」「毛穴が小さくなる」:NG。「切れ毛を防ぐ」「毛穴を目立たなくする」はOKです。
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「天然成分だから低刺激」「お肌に優しい」:天然成分でも刺激が強いものがあります。根拠を示せばOKです。
- 幹細胞コスメ:「シワが消える!」「若返る!」といった表現はもちろんNGです。
さらに、幹細胞コスメは、コラーゲンやヒアルロン酸などの有効成分もほとんど含まれていないことが多いため、
成分表示をよく確認する必要があります。 - CBD製品:カンナビジオール(CBD)を含む製品は、日本では規制が厳しくなっており、2024年10月以降はさらに注意が必要です。安易に効果効能を謳うと、薬機法違反となる可能性があります。
5. 薬機法違反の罰則 決して軽く考えてはいけません
薬機法に違反すると、2年以下の懲役または200万円以下の罰金、さらに課徴金が科せられます。
課徴金は売上高の4.5%です。売上高が100億円の会社であれば、4億5000万円! 3年間で13億5000万円にもなります。
クレベリンの事例を覚えていますか? 「空間に浮遊するウイルス・菌を除去」と謳って、景品表示法違反で課徴金7億円!
社長は株主代表訴訟で100億円の損害賠償請求を受けました。
6. まとめ 困ったときは相談を!
薬機法は難しそうに見えますが、基本は「56ワードに限定する」「サプリメントは効果を匂わせるのもNG」です。
そして、被害者にならないためにも、加害者にならないためにも、正しい知識を持つことが重要です。
悪意なく行った行為でも、薬機法違反となるケースは少なくありません。
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